起立した状態から前に屈曲する運動は、先ず脊柱が前屈し始め、足の中央を貫く重力線に対して、しだいに股関節が後方に移動し骨盤が大腿骨頭の上で前屈する。
この動きの中で、仙骨は左右の寛骨の間で前屈し、両側の寛骨は上後腸骨棘が互いに近づくようにしかも上前腸骨棘と坐骨結節は離れるように前屈する。
仙易関節の動きがロックすると、体重の移動がスム−ズに後方に移行し、骨盤は大腿骨頭の上で大きく回転してゆく。
起立位からの後屈は、大腿骨頭が重力線の前方に移行し、脊柱が反る。この動きの中で、仙骨は両側の寛骨の間で伸展し、両側の寛骨は上前腸骨棘と坐骨結節が互いに近づき上後腸骨棘が離れるように伸展する。
仙腸関節での動きがロックすると骨盤は前方に移行してゆく大腿骨頭の上でさらに後屈してゆく。
図のような左への側屈は、大腿骨頭の反対方向への移行がともなう。左の大腿は外転移となり、右の大腿は内転となる,このとき、骨盤には捻れる。右の寛骨は後方に回転ぎみに捻れ、左の寛骨は前方に回転ぎみに捻れる。
仙骨はその間で傾くように左側の仙骨底が前方にしかも下方に回転する。
右の仙骨底は相対的に後上方の動きとなる。仙骨の寛骨の間での回転により、左側の仙腸関節傍溝が深くなり、右側で浅くなる。
第5腰椎は仙骨に対して左に側屈し、それに連動する動きとして右後方に回旋する。すなわち第 5腰椎は腸骨の動きにならう。
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